1 Apr 2016

丹沢の北斜で その2



一週間してまたあの尾根を登った




うまい具合に二 三日前に雪が降った

先週の雪の状態から察すると
状況は好転しているはずだけど
極端に暖かい日もあったから
行って来いで状態は変わってないのかも知れない



なんて手前勝手に都合の良い方に考えていたけど
いざ其処へやって来くると 二、三日前の降雪なんてものは
あの暖かな日差しには何の足しにも成らなかったのが良く判った

車止め付近の雪は
一週間前からすると半分とまではいかないけど
それに近い勢いで解けて消えていた

それでも
犬にはそんなのはたいした事では無くて
ただただそれは白くてサクサクした雪だって事であって
おまけに何処でもサクッと掘れて 寝転がると気持ちの良い魔法のような白の世界なんだな



取り付き辺りの雪は溶けたり凍ったりの繰り返しで
変な塊方をしてたりするからすごく歩き辛い
それに場合によっては凄く尖ってたりするから それで犬が足を切るんじゃないかと
犬が蹴躓く度に気になって仕方がなかった



でも あの犬の肉球はここ2年くらいで見違えるほどに固く頑丈になっているから平気なんだ
だけど それでも水飲み休憩の時にアレの足を確認するんだな 気になって気になってね
そしてその度に "それが --- 足を切る --- 本当に取り越し苦労に過ぎないんだ"
という事実(喜ばしい現実)を思い知らされる
それでもだよ
また歩き始めると さっきと同じ事でハラハラしたりするんだな
だってさ オレならちょっと蹴躓いて手を突こうものならスパッと切れて血だらけまちがい無しだなんだからね



植林の暗い林を抜けて
お気に入りの山毛欅の尾根に乗る
標高も上がるから雪質も少し良くなる
あの子にもそれが判るんだ 当たり前だけどね
寝転んだり 鼻で雪を掻いたり
とにかくここらまで来ると途端に愉しそうにするんだな
明るくて見通しもいいから気分も良くなるんだろうね きっとそうに違いないよ



この日は曇ってたから ここ数日の中では結構寒かった方だ
でも この時期にしては気温はそう低くはなかったと思う
ジャケットを脱いだり着たりが忙しかったからね 風もなかったから尚更だね
そうそう どうちらかといえば 暖かかったんだろうね やっぱり



いつもの通り山毛欅の大木を二本やり過ごせば
もう其処がボクらの頂上だ



曇っていて気温もそう上がらなかったから
木の枝という枝に付いた氷が何時までも解けないでいてくれた
全部の木の枝にびっしりとそれが付いていてね なんとも云えない感じの美しさだったね



犬もあの美しさは感じてたと思うよ
だって 最後の二百ミーターくらいはいつもと違って本当にゆっくり歩いてたから
きっとそうだったんだと思うね
いつもなら走って行っちゃうんだよ 前が開けた途端にね



生憎と富士を眺める事は出来なかったけど
それもで十分にいい眺めだった
特に支尾根や其処から切れ落ちる凍りついた谿底が良く見えた
実のところ遠くは雲が覆っていて殆ど見渡せなかったけど
その逆に近くの景色はくっきりとしていて 
それがまた絵みたいで
雰囲気があって なんとも云えない感じだった



昼飯はこないだと同じにうどんを煮た
違うのはスープがカレーかけんちん風かって事だけ

暮れに沢山貰ったんだよ インスタントのうどんをね

だけどこれが手強いうどんで インスタントの癖に10分近くも煮ないとイケナイだ

誰かが毎年実家に届けるらしいんだけど
これを人にあげたくなっちゃう気持ちはよく分かるよ

だってさ 10分も煮なきゃいけないなら
それならインスタントじゃなくても良いんじゃないかなってね
特に家でちょっと腹が減った時なんかはね

いつもコレをウチでこさえてて思うんだ "これなら生麺もで煮えてるな" ってね
でも不味くはナイから というより美味いから別に良いんだけどね

それと外では(山では)
呆気なく それも二、三分で出来上がっちゃうのも味気ないから
これはこれで気に入ってるアイテムなんだな

そうそう これは道具(ストーブ)とセットなんだ
対で持つと凄く相性の良い
このうどんはそういう部品みたいな食物なんじゃないかって 実に本気でそう想うんだな
--- 暇だからね こんな時っていうのは ---
こうして雪の上にぶっつぁりこんで
そうやってストーブの火を調整してるのが好きだっていうのもあるけど
ただそれだけじゃあ無いような気にさせられるよね 暇だからね こんな時ってのは、、、

とにかく 冬がやってくる度に我が家にこのうどんシリーズがやってくる
これはただの偶然なんかじゃ無いよね
 絶対にセットなんだ "冬" "手強いうどん" "ストーブ" の三点がね

まあ どうでもいい話だったかな



この前は下降で懲りたから
モクのカンジキを持ってきたけど
この日の雪は見た目には良さそうな具合だったけど
氷の上にうっすらと3センチくらい乗っかってるだけのそれは
却って効果が得られる事は無かった
いいや 逆に無い方が良かったんだな
雪の下の氷が割れて斜めに嵌ったり片足だけ酷く嵌ったりしたりとね

だから 200ミーターか300ミーターか
とにかくそんくらい降ったところで直ぐに外した

カンジキを外している時
犬が数十ミーターも滑って落ちていくのが見えた
広い尾根の真ん中だったから笑って見てたけど
犬が登り返してくる間に あれが谿に近い端っこの方だったらと考えたら少し怖くなったよ



それにしてもあのキョトンとしたアイツの顔は本当に見ものだった
横向いたまま固まって で すーっと行っちゃたんだよ
何れにしても 今こうして笑ってられるから云える事なんだけどね


2016/02/03 二週続けてあの裏と呼ばれる丹沢で犬と










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