2024/03/19

続 釣具は増え続ける


新しい棹を手に入れると揃いのリールも欲しくなります



ここでいうとこの揃いというのは

棹に合わせたのが欲しくなるってことです


棹買ったんだからリールも合わせて買ってしまおうか

といった勢いめいたものなのでしょうか

いずれにしても棹とリールは大凡同時進行で増えて行く事になります



先ず棹についてですが

同じ長さの棹ばかり増えるという不思議な現象があります(*注1


それに関して

ワタシは短い棹が大好きなので短い棹を見かけると素直に欲しくなります

更にそれが小継だったとすると、、、例えば三本継くらいだったとします

三本継は少し仕舞寸が長めですので

さてどうしようかなとやや思案することになりますが

これが四本継だと一気に仕舞寸が詰まりますので

それはもう最初からかなり前のめりになるのです

更に五本継だったり六本継だったりすると直ぐに買ってしまいます

(いずれも過去の話で現在は余程変わった物でなければ心動きません)


だいたい棹の長さというのは〇フィート○○インチという表記がされているのですが

その〇や○○の中の数字は大凡決まっています

例えば 7'03" といった感じです

で そこに好みの数字が並んでいたとしましょう (*注2

すると一瞬のためらいの後

店主に継いでも良いかと懇願めいた眼差しを向けるのです(過去の話です)

そして 難しい顔して「あー」だの「ふ~ん」だの 

何も分かってやしないのに 分ったようなふりをするのです


店主は

「アンタが手にするのは決まって短いやつで

おまけにいつだって小継なんだよね

だからそこであ~だのこ~だの言ってないで

結局は買うんだから いいから早くしなさいな」

と思っていたに違いありません


しかし 困った事に既にその長さの棹は幾本か手元にあるのです

だから 新たに同じ様なのを手に入れるには

やはり もっともらしい理由が必要となるのです


そこで使えるのがアクションです 要するに調子ですね

日頃そんな事には全く無頓着なんですが

こんな時だけ異様に曲がり具合だの粘りだのと言い出すのです

たとえば金曜日までは胴調子のが良いだのなんだのって言ってたとしても

土曜日に品定めしてるその棹が先調子だったりすると

途端に ”やっぱり先調子が最高だ” とか言い始めるのです


そうやって〇や○○の数が同じでも ”調子が違うんだから仕方がない”

なんていう理由をくっつけては同寸の棹を買う口実を捻り出すのです



これがリールについても同じ様な流れがあります


道具箱(そんな箱はありませんが)からちょっとでも目をはなすと

確か二つだったリールが四つか八つに増えていたりするんです

不思議と倍々に増えるんですね


リールには調子なんてものは無いから増やす口実が見つけにくいのでは

と思わるかもしれませんが そんなのはなんてことありません


小さいのが良いんだ 掌にすっと隠れるくらいのが、、、


確か朝にはそう言ってたはずなんですが

これが晩になると

この大きが良いんだよやっぱりデカいに限る

そんな具合です


いずれにしても説得力など最初から必要としてはいません

例えなにを言ったところで誰をも説得できないのがわかっているのです

なので尚更たちが悪いともいえます

ようするに 見たモノ手にしたモノ ぜんぶ欲しいだけなんですから



時々同好の者と釣りに行くんですが

その同行者が以前とは違うリールを棹尻にはめている事が多々あります

当然 ”リール買ったのか?” と普通に問うてみるんですが

彼は ”安かったから、、” とか ”#3用がなかったから、、” とか

そんな言い訳じみた答えなど必要ないのに

嘘ではないが いかにも嘘っぽい言い訳をしてくるのであります

まあそう言ってしまう心理はわかりますが


いっぱいあるのに更に買い足してしまう事への後ろめたさがあるんでしょう

どうして素直に 「これ欲しかったんだよ」 とみなさん言えないんでしょうね



リールを買うとラインも欲しくなります


もう何本もあるんだから前のをほぐして巻き替えればいいだけの事なのに

それはまたそれで 色だとか仕様などをあれこれ変えてみたくなるんですね

ただしラインは幾ら増えようがリールに収めてしまえば目立ちません

なのでなんの躊躇もなくリールと同じ勢いでどんどん増え行く事となります


唯一ためらうとするとそれはラインの値段です

安物のリールばかりに手をだしていることもあって

本体よりもラインのほうが十倍も高いといった事が多々あります

おまけに買ったはいいが

それを忘れてしばらく放置してしまうと

いざ使おうと思った時にそこに巻いてあるラインが何番手なのかが分からない

そんな事態が起こります

まあ何番だろうがそれも大した問題ではないんですけどね



いろいろ書き並べてきましたが結局はこういうことです

明日はどの棹をもってあの沢へ行こうかだとか

あそこは狭い谿だからこっちがいいかなだとか

たまには普段しまい込んであるこの長棹をもって広いとこへでも行こうだとか

そうやって漸く棹の目星がついたら

今度はその棹にどのリールをはめて行こうかと

更にそんなどうでも良いことにひとしきり時間をかけるのです


すべてはそういった楽しみのために、、という事です

楽しみは多い方がいいですよ

ふらい麻呂


*注1 個人的には180cm~210cmくらいの棹

*注2 前の〇には5や6や7 後の〇〇には03とか06や09 時に10や11など

0 件のコメント:

コメントを投稿