2023/02/01

静かな里川で


毎年晩秋になるとあまごを釣に行くんです



勿論春にも行くのですが

何故だか知れませんが晩秋の方が思い入れが強いような気がします


この季節(晩秋に)何処の川へ行こうかとか予め目的地を決めて出かけたりはしないんですが

(これは晩秋だとか真夏だとか 更には釣だとか山だとかに関わらずですが)

それでもだいたい秋にはいつもそうしている様に南の方へ向かいます


向かうからには釣り欲も満ちてはいます

がしかし所謂盛期とは違い一目散に川へ向かうことはありません

先ずは干物屋へ行き次に早生蜜柑なんかが並んでいる部落の直売所へ

その順番が逆の事もあれば蜜柑がワサビに変わる事もありますが

それは海辺を通るか

または山中を通るかによるので

これに特別な理由などはありません

用が足りたところでいよいよ釣になりそうな川を物色するんですが

あれやこれや買い物が出来る時間という事は商店が開いているという事になりますので

この時点で既にいい時刻になってしまっている事が分かるかと思います

(端っかっら時間などはあまり気にしていませんが、、、)



何処へ行くかという話に戻りますが

いずれにせよこの時期になるとほとんどの河川は漁期が終わっています

なので何処へ行こうかというより

もうその辺りへ行くしかない

となります



そもそも

”うすら寒くなってきてるんだからさっさと棹仕舞したらいいじゃないか”

と思われるでしょう

けれどワタシは相当に諦めがわるい質でして

出だしも遅いが仕舞もだらだらといつまでもキリが悪いときています


それにしても

釣の衆らが引けた後の川はひと気が薄くてほんとに心地良いんですね

歳を重ねる毎に静かなのが良くなっているのでしょうか

はたまた根っから対人が苦手なんでしょうか、、、

まあそんなことはどうでも良いんですがね



それにしてもですよ

何故だかみんさん九月の末が迫ると口を揃えて”おしまい”って云うじゃないですか

あれほど熱心に三日と置かずに通い詰めているというのにほんとに不思議なもんです

まだ釣っていても良いというのに九末がくると右へ倣えで、、終わりですって、、、


朝寝坊なワタシにはそれがとても都合が良いので

それはそれで願ったり叶ったりなんですね

川で誰かに先を越されるなどという事もほとんど無くなりますし

それにひとっ気のない里川の雰囲気というのが本当に好きなんです

さかなっ気は更に薄いときていますけれど、、、



いつも二、三箇所周るつもりで出かけるんですが

あれこれ買い物なんかしているのでそんな時間の余裕を持つことがままなりません


更には

運よく最初に入った川で幾つか掛けられたりでもすると

どんどん欲が湧き出てきて移動する踏ん切りがつかぬまま時間が経ってしまいます

とはいえ

ご想像通り大した釣果さえないんですが、、、


そして陽が短い時期ですので直ぐに脇の山にお天道様が落ちて行きます

こうなると別の川に移動するなどは論外で

そこに見えるカーブの先さえ薄暗くて毛鉤も容易に見えません

なので何時ものことですが此処で終いにせざるを得なくなるのです


それでもこの続きを探りたい

もしくは年内に他の川の様子も見ておきたい

というのであれば

それはもうまた来週も来るしかありません



となれば普通はだいたい来るでしょう?

来週も

またその次の週も、、、


そうやって最後のひと月を誰もいない静かな里川で幸せに過ごすのです


でもワタシが幸せだって云うからって真似したらダメですよ

さかななんて全然釣れやしませんから

ふらい麻呂

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